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「別れて下さい」と土下座した話

日々のこと

私は一度だけ夫に土下座したことがあります。
それは限界を迎えた時です。今思えばあの日すでに終わっていたのかもしれません。
今日はその日の事を書こうと思います。

私の妊娠が発覚した直後に夫の転勤が決まりました。
なので転勤先に何ヶ月か住んで、里帰り出産をして、産後一カ月の時に息子と飛行機に乗って転勤先に帰って来ました。

小さな息子を抱えて空港に降り立った瞬間、心細さと孤独で涙が止まりませんでした。

本当に出産って不思議ですよね。
今まで心細さも、孤独も不安も、ドンと来い!と思って生きてきたのに、世界も自分も変わってしまったかの様でした。

初めての育児は想像以上に大変でした。今も大変ですけど。
突然社会から切り離されて、育児という籠の中に入れられてしまった様な感覚。
寝てるんだか寝てないんだかわからない日々。
おっぱいもそんなに出なかったので母乳が足りているのかのわからず、とにかくおっぱいをあげ続ける日々。こんなに肩って凝るんだ…こんなに背中ってパンパンになるんだ…何かが取り憑いているのではと本気で思う程、首から背中にかけて毎日重かったです。
そして話す人がただの一人もいませんでした。たまに赤ちゃんに反応したご老人と挨拶をするくらいしか言葉を発する事がありませんでした。


今私がここから消えても誰も気付かないんだろうな。
と、毎日思っていました。


そんな中、夫は仲良くなった会社の同僚と飲み歩きまくっていました。(中には接待もありましたが)とにかく週の半分は飲みに行って、もちろん12時前に帰ってくることなんかほとんどありません。 なんとか息子を連れてスーパーに買い物に行き、なんとか料理を作っても飲みに行くからと帰ってこない日も多々ありました。


飲みに行かず帰って来た日は、必ず「疲れてるからマッサージして」と言われました。
私は授乳クッションに息子を乗せて授乳しながら夫の肩をもみ続けました。
私だって死ぬほど肩が凝ってるのに!人の肩もんでる場合じゃないんだよ!
そう思ってマッサージを断ると「冷たい」と非難されました。

夜泣きをしても、飲みに行っていないか、飲んだ後でいびきをかいて寝てるか、酔っ払ってなくて起きても寝たふりをしていました。

そして息子は断乳するまで、毎日きっちり二,三時間に一度起きました。
ある夫が飲みに行った日。
0時に授乳に起きてもまだ夫は帰ってませんでした。そして次の授乳の時も、その次の授乳の時も何度目が覚めても夫は帰って来ず、朝になる。という事が2回続いた日。

私はついにキレました。
持っていたiphoneをバーン!と床に叩きつけて「別れて下さい」と泣きながら土下座しました。

夫は酔っ払ってヘラヘラして、眠いから寝ると言っていびきをかいて寝てしまいました。

iphoneの中身ってこうなってるんだ!って思う程、機種変したばかりのiphoneはグチャグチャになりました。そして数週間携帯ナシの生活を送って「こっちが困るから!」と妹が使っていないiphoneを貸してくれました。泣

きっとこの日から、私の中で何かが変わった事は間違いありません。
夫は土下座をしても“何も”変わりませんでした。

私の人生初の土下座も、壊れたiphoneも無駄に終わってしまいました。









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