検査日から約2週間が経ち、夫と大学病院を訪れました。
2週間がとてもとても長く感じられ、
「もしも陽性だったら?堕胎するの?」
「陰性だったら果たして嬉しいの?安心なの?」
答えのない悩みに悩まされ複雑な気持ちのまま過ごしていました。
でも私の中でやはり、どんな結果であろうと、それを受け入れて産みたいという気持ちが大きかったです。
その間、夫とこの検査については一度も話すことはありませんでした。
待合室には私達の他に2組の夫婦がいらっしゃいました。
それぞれがやはり複雑な想いを抱えているのか、旦那さんが奥様の背中をさすっているご夫婦もいました。
その姿を見て、羨ましく思いました。
そして私達の番が来ました。
産婦人科の先生と、遺伝子の研究をしている方(?)が私達の向かいに座り、
ファイルから検査結果の紙を出しました。
そこには大きな文字で「陰性」と書かれていました。
私はその検査結果を見て、安堵したわけでもなく、嬉しかったわけでもなく、何故かわかりませんが涙が出ました。
そして他の病院でもそんな事を聞くのかはわかりませんが
「この結果を見てどう感じられましたか?」
と、なんとも返答に困る質問をされました。
私は、この自分の気持ちをどう言葉にしたら良いのかわからず言葉に詰まりましたが、とりあえず「…良かったです」とだけ答えました。
「旦那様はどうですか?」
夫も同じく、良かったです、という様な事を答えていました。
そしてまた、何とも困る質問。
「この2週間はどのような気持ちで過ごされましたか?今度は旦那様からお答えください」
そして夫は「何も考えていませんでした」と堂々と答え、
私は「色々な事を考えました。なので先ほど“良かった”と答えたのも、その答えが自分の気持ちとしてその言葉が正しいのかもわかりません」と答えました。
私の回答を聞いて先生達はニッコリと微笑みながら
「今の奥様の答えだけで、色々な事をお考えになったことは十分に伝わってきましたよ」と言われました。
その後、会計を待っている間、
「何も考えていなかった」と答えた夫は体裁が悪かったのか、イライラして「検査受けたくなかったの?!」と聞いてきました。
私は検査を受けるかどうか時間をもらった時に夫と話をしたくて
「この検査は受けなくてもいいんじゃない?」と言った事に対して夫は
「何も考えなくてよくね?」としか返答せず、まともな話し合いさえしてくれなかったのに、なぜ今更私に怒ってくるのか、とても理不尽に感じました。
「私は受けなくてもいいって言ったじゃん!」流石に反論しました。
「じゃあ何で受けたんだよ!」
「あなたがなにも考えずに受けるって言ったからでしょ。この検査だって私の一存で決められることじゃないと思ってるから」
「俺はただ安心できればいいと思ったんだよ!だから俺は何も考えなかったって言ったんだ!」と、自分が何も考えていなかったことを正当化するかのように言ってきました。
夫の気持ちはわかりますが、私にとってはすごく安易な答えと感じてしまったし、この期に及んでなぜ私に「俺は間違ってない」と弁明するのか呆れました。
とりあえず、夫からこの命を守れたことにホっとしています。
そして余談ですが、私の友人の知り合いの方のお話なのですが、
高齢の方がやっと妊娠をして羊水検査をして流産をしてしまい、そのご夫婦はとてもショックを受けて、次に妊娠した時に羊水検査をしなかったそうなんですが、その結果、ダウン症のお子さんが生まれてきたそうです。
今は全てを受け入れて家族で楽しく過ごしているそうですが、最初はやはり戸惑いもあった様です。
なのでNIPTの検査を私がお勧めするのかと聞かれると一概には言えませんが、その様な事態は避けられるのではと思います。
NIPTを検討している方の参考になれば幸いです。
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